大腸がんは、長さ約2mの大腸(結腸・直腸)に発生するがんです。
大腸がんは、早期に発見できれば完治に至る可能性が高くなりますが、一般的に早期には自覚症状はありません。
『大腸がんの進行』
大腸がんの発生経路は2種類あります。
1)大腸粘膜から発生した良性のポリープ(腺腫)の一部ががん化するアデノーマカルチノーマシークエンス
2)正常粘膜から直接発生するデノボ癌
大腸がんは、粘膜の表面から発生し、ゆっくりとしたスピードで次第に大腸の壁に侵入していき、進行するにつれて、リンパ節や肝臓や肺など、他の臓器に転移するといわれます。
『見た目による分類』(肉眼分類)
大腸がんは、見た目の形によって0~5型に分類されます。
0型 (表在型) |
1型 (隆起腫瘤型) |
2型 (潰瘍限局型) |
3型 (潰瘍浸潤型) |
4型 (びまん浸潤型) |
5型 (分類不能) |
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0型:「表在型」粘膜または粘膜下層までのがん
1型:「隆起腫瘤型」腫瘍の全体が塊状となり腸の内側に出ているがん
2型:「潰瘍限局型」腫瘍の中央が陥凹しており、周囲の組織とがん細胞の境界がはっきりしているがん
3型:「潰瘍浸潤型」2型よりも崩れていて正常な粘膜との境界がはっきりしないがん
4型:「びまん浸潤型」3型よりもがんが周囲に広がり境界がわからないがん(スキルス型ともいわれます)
5型:「分類不能」
『大腸がんの症状』
発生部位、程度によって異なります。初期の大腸がんでは、ほとんど症状は現れません。進行した大腸がんの場合は、血便、下血、下痢と便秘の繰り返し、便が細い、便が残る感じ、おなかが張る、腹痛、貧血、原因不明の体重減少などが多い症状で、中でも血便の頻度が高いとされます。