活性化自己リンパ球療法 – 論文集 –
1.肝臓癌(再発予防等)に関する報告
2.肝臓癌以外の腫瘍に関する報告
3.メカニズムに関する報告
4.癌以外への応用(感染症)に関する報告
 メカニズム等に関する文献です。
文献番号3-2
第10回日本癌病態治療研究会(2001).抄録番号43.
<題目> 活性化自己リンパ球投与後の自己抗体価の変動
㈱リンフォテック
山口智宏、馬場憲三、関根暉彬
東京女子医大第二病院外科
小川健治、島川武、渡辺修、梶原哲郎

文献番号3-1
第56回日本癌学会総会(1997)
<題目> 細胞周期停止腫瘍細胞のキラー活性感受性および薬剤感受性
<演者> 加藤 洋一1)、3)、関根 暉彬1)、藤井 雅志3)、片井 均2)、垣添 忠生2)、岩井 重富3)
1)国立がんセンター研究所、2)国立がんセンター病院、3)日本大学医学部第三外科
<目的> 癌細胞の細胞周期をG0-G1停止状態に調製し、自己活性化Tリンパ球に対するキラー活性感受性と薬剤感受性を比較検討した。
<方法> スキルス性胃癌、腎癌の培養細胞にトリコスタチンA(TSA)を至適濃度で24時間培養し、細胞 周期を停止させた。また、停止細胞を24時間通常培養することにより、S期の割合の多い細胞を調整した。細胞周期の測定は、PI染色、 3H-thymidine uptake法を用いた。この細胞の活性化自己Tリンパ球キラー活性感受性と5FU薬剤感受性を測定した。
<結果> 細胞周期の調製 S期の割合の多い細胞のS期の割合は、それぞれ、22.3%、23.9%であ り、停止細胞のS期の割合は、 4.4%、4.8%に調整した。3H-thymidine uptakeは、TSA処理24時間でコントロールの1/20まで取り込みが減少した。キラー 活性感受性は、腎癌細胞では差がなく、胃癌細胞では停止細胞が高値であった。5FUに対する薬剤感受性は、停止細胞がともに低値であった。
<考察> 細胞周期の停止細胞は、5FUに対する薬剤感受性が低く、キラー活性感受性は高かった。これは、5FUに対する感受性の低い細胞周期停止細胞が、活性化Tリンパ球に対するキラー活性が高いことを示唆する。