体内では、樹状細胞などががん細胞を認識し、その情報をリンパ球に伝えます。情報をも受け取ったリンパ球は、活性化してがん細胞を攻撃・破壊します。免疫が低下していて体内でリンパ球の活性化が起きにくい場合、がん細胞をスムーズに破壊することができなくなります。

その為、体内でリンパ球を活性化する代わりに体外(試験管内)でリンパ球を活性化・増殖させ、 本活性化したリンパ球を使用してがんの治療を行うのが活性化自己リンパ球療法(免疫療法)です。

実際には、自己(患者さん)から採取した血液からリンパ球を分離し、約2週間培養します。リンパ球は、インターロイキン-2(IL-2)と抗CD3抗体で刺激することにより、活性化増殖を開始します。また培養には、専用の特殊な培養液を用います。

活性化自己リンパ球療法(免疫療法)としてのメリットは、自己(患者さん)のリンパ球を点滴で戻しますので、患者さんへの身体への負担も少なく拒絶反応や、化学療法(抗がん剤)のような重篤な副作用を起こさないことが特徴です。

がん細胞を攻撃するリンパ球lymphocyte_attack_img