免疫療法の位置付け

現在、癌の治療は、「手術」、「化学療法」、「放射線療法」、「免疫療法」により行われています。免疫療法は、人の持つ免疫力を高めることにより癌を治そうとするもので保険医療及び保険外医療として広く臨床応用がされています。免疫療法としては、1)多糖や細菌菌体等に由来する免疫刺激物質、2)リンパ球を活性化させるインターロイキン2、3)体外で活性化したリンパ球があります。これらは、基本的に医療機関で治療が行われるものですが、入手が容易で経口使用できることからキノコや軟骨といった健康食品も広く使用されています。また、色、匂い、対話によって免疫を上げる試みもなされています。しかしながら、健康食品の中には効果が明らかにされていないものや数少ない有効例を大げさに宣伝して高額な商品を売りつける場合もあるので注意が必要です。
体外で活性化させたリンパ球は、養子免疫療法や活性化リンパ球療法と呼ばれますが、広島大学など幾つかの大学病院において高度先進医療として認められています。しかしながら、このような高度先進医療は、"癌性胸腹水のQOL改善"だけに適応が限定されていることから治療を希望する癌の患者さん全てが治療を受けられるわけではありません。そのため、保険外医療として東京女子医大第二病院等の医療機関において広く癌の治療用に活性化リンパ球が使用されています。免疫療法は、手術や化学療法、放射線療法に比べて作用が緩和なことから効果が低いと考えられがちですが、癌の再発予防効果やQOL改善効果といった優れた効果や副作用が比較的軽微であるという長所も有しています。

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