手術の成功=がんの完治ではない

手術は、がんをなくすという目的においては有効な治療といえます。しかし手術は局所療法であり、画像検査で確認できる「目に見えるがん」だけに対する治療法です。

がんはそもそも目に見えないがん細胞の集合です。たくさんのがん細胞が集まって塊をつくっていれば、CTなどの画像検査でみつけることができますが、血液やリンパ液の流れにのって体内を移動しているような微少ながん細胞はまず見つけることができません。最先端の検査法である、「PET」でも発見できるのは数ミリ以上であり、1個1個のがん細胞を見つけることはできないのです。

したがって、手術による治癒切除をめざしても、目に見えないがん細胞まですべて取り除けるとは言い切れません。残ってしまった微少ながん細胞が、時を経て増殖し、再び目に見える状態まで大きくなる「再発」こそ、がんが悪性といわれるゆえんの一つなのです。

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がんの恐さは再発にあるが、再発しなければ怪我と同じ

「再発」は、がんの特徴のひとつで、目に見えないがん細胞が、再び増殖したり、血液やリンパ液にのって運ばれ、ながれついた先で増殖したりして大きくなることをいいます。再発した場合、再度手術をするという治療法が検討されますが、再発のたびに手術を行うというのは負担が大きくリスクを伴い、手術のたびに再発防止も考えて広めに手術するとなると、周囲の組織へのダメージも心配です。従って再発のたびに手術を繰り返すのには限界があります。

また、「再発してもできるだけ早く見つければ、手術では取りきれなくても、抗がん剤などの治療で完治するのではないか」という考え方もありますが、微少ながん細胞がからだのあちこちに広がっている状態を根こそぎなくすというのは、現代の医療では難しいといわざるをえません。また、頻繁に検査を受けて再発を早期発見し、早期治療ができたとしても、もっと進行して症状が出てから治療したとしても、その後の生存率に差がないというデータも出ています。つまり、治療によって延命効果は期待できますが、完治する確率は低いと考えられます。
従って、早期発見、早期治療も大切ですが、「初期治療(がんが見つかったときに行う最初の治療)後に、しっかりと再発予防の対策を立て、実行する」ということが非常に重要になってきます。

現在では、再発を予防するための治療がいくつも存在し、選択肢の幅が広がっており、がん種に応じて適切な治療を行うことで、再発を抑えることができる確率が高まっています。
がんの恐ろしさは再発にありますが、再発しなければ怪我と同じです。ぜひがんは再発予防がカギであることを知って頂き、積極的な再発予防を行うことをお勧めします。

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がん再発を防ぐ活性化自己リンパ球療法”関根法” ~積極的な再発予防へ~

活性化自己リンパ球療法は、再発予防に適した治療法です。活性化自己リンパ球のがん再発予防における効果は、実際に国立がんセンターにおいて臨床試験を行って検証されており、世界的に著名な英国医学誌「Lancet」に掲載されたという実績があります。つまり活性化自己リンパ球療法の再発予防効果には確かな証拠があると認められているという事です。

「再発予防の証明データ」へ

活性化自己リンパ球療法の大きな特徴として「副作用がほとんどない」ことが上げられます(一部の患者さんで38℃程度の発熱が認められる程度)。自分のリンパ球を投与するわけですので、抗がん剤と違って毒性がほとんどありません。

副作用がほとんどないという事は、再発予防を行う上で非常に重要なことです。再発予防の治療には、何もしなくても再発してこない方も含まれますので、副作用が少ない方法が望まれます。抗がん剤や放射線治療は、程度の差こそあれ、副作用を伴います。その副作用により治療を途中で休んだり止めたりなど、予定通り行えないケースがあるのが現実です。また、副作用がほとんど無いということは、言うまでもなく治療を受けながら心身ともに普段の生活を楽に送れるということです。そしてこれはがんというやっかいな病気を克服しよう、再発しないようにがんばろう、という気力をみなぎらせることにつながります。

以上の点から、活性化自己リンパ球療法はがんと再発予防において最も適切な治療法であると考えています。再発予防を考えている方に選択肢の一つとしてぜひ検討して頂きたい治療法です。

がん再発予防のまとめ

がんで最も恐いのは「再発」です。再発さえしなければ怪我と同じ

繰り返しになりますが、がんで最も恐いのは「再発」です。再発さえしなければ怪我と同じで命の心配をする必要がなくなります。活性化自己リンパ球療法も、残念ながら、これさえ受ければ再発が決して起こらない事を保証する治療ではありません。しかし、副作用がほとんどなく、高いQOL(生活の質)を保つことができ、かつ再発を効果的に抑えるメカニズムを持っているという点で、がんになったとき、または初期治療を終えて再発予防を考えているときにぜひ検討して頂きたい治療法です。